「振らなきゃ始まらねーだろ!」
「突っ立てるだけじゃ意味ねーよ!」
「気持ちの問題だよ!」
ここぞとばかり、怒られるのが見逃しの三振です。
こんな場面を見るたびに、少し子供たちが気の毒になります。
みなさんは、ご自身で打席に立ち、見逃し三振をしたことがありますか?
自分は何百打席立ったか分かりませんが、相当な数の見逃し三振をしたと思います。
そして、それらがすべて気持ちの問題だったかと言うと、絶対にそんなことはありません(苦笑)
プロ野球選手も見逃し三振をします。
生活をかけてやっている彼らは、やる気がないから見逃しを三振をしているのでしょうか?
絶対に違いますよね。
子供たちのバッティングを見ていると、弱気が原因の見逃し三振もあるとは思いますが、
技術が原因の見逃し三振の方が多いと私は感じています。
<見逃し三振をしてしまう技術的な問題点>
①テークバックからスイングまでのタイミングがおかしい
素振りやティーバッティングは素晴らしいけど、打席に立つと別人というタイプの子がいます。
このような子は、タイミングをとる技術がまだ習得できていないため、タイミングの取り方を
身に着けるドリルをたくさん提供してあげるべきです。気持ちの問題だけで片付けるのは、
やや軽率かなと感じます。
構造的な観点で考えると、打席でスイングをするためには、投手がリリースしたときに、
しっかりとテークバック(トップ)が形成されていることが重要で、そのタイミングが遅れると、
必然的に見逃しをしてしまいます。
自分が現役投手の頃は、いかにそのタイミングを遅らせるか(早めるか)を考えながら、
打者を打ち取るよう努めていました。
②そもそもテークバックをしない
超初心者にありがちなパターンです。
テークバックをせずに、突っ立った状態からいきなりスイングする子がたまにいます。
もう、このフォームですと、見逃し三振は火を見るより明らかです。
「あ~、やっぱりね。よし、練習、練習」、くらいに思うべきだと思います。
③投手がうまくタイミングを狂わせたとき
また私の現役時代の話ですが、自分は狙って見逃し三振を取りにいくことがありました。
具体的には、セットポジションの間を少し長めにとり、クイックモーションで投げ込む方法です。
呼吸が合わないというか、不意を突かれたというか、、、あっ!と思ったら時すでに遅し!
みたいなケースです。
これもさきほどの話と被りますが、打者がトップを作るタイミングと、投手がリリースするタイミングが
一致した場合にはヒットが出る確率が高くなりますが、そのタイミングがずれた場合には、
凡打や見逃しになる確率が高まるという原理に基づいています。
まあ、小学生が狙って見逃し三振を取ることはまず無いとは思いますが、偶発的にその
ようなプレーが生まれることはあるのではないでしょうか?
④インコース低めの膝元にコントロールされた場合
高校生や大学生レベルでも、インローの球をしっかりスイングできる選手は少ないです。
二流投手の遅い球でも、インローにきっちりコントロールされると見逃し三振することは多いです。
まして小学生の場合、ドアスイングの子が多いですから、手が出ないのは当然です。
これも明らかに気持ちの問題というよりは、技術的な問題だと思います。
<私が心がけていること>
まず、その見逃しが技術の問題なのか、気持ちの問題なのかを、見極めようとする意識を持たなければと思っています。
もしそれが、本当に気持ちの問題であれば、叱ったり、励ましたりして、背中を押してあげることで、次の打席ではしっかりスイングができるようになるかもしれませんが、
(これは成功体験をつませてあげるための後押し)
もしそれが、技術の問題なのであれば、叱れば叱るほど、本人はどうして良いかわからず困ってしまうと思うんです。
(これは一番子供を迷わせる悪い方法)
つまり、それが気持ちの問題なのか、技術の問題なのかを見極める絶対的な眼力などあるわけはないのですが、努めようと意識することで、だいぶ成果がかわってくるのではないかなという考えです。
そして技術的な問題だと思ったら、それを克服するためのメニューを考えて練習するしかないかなと。気持ちの問題だけで片付けていたら、いつまで経っても振れるようにはなりませんから。
と、このようなことを考えつつも、
あえて、
「気持ちの問題だ!」
「振らなきゃ始まらねーよ!」
と叱ったりしています(笑)
「振らなきゃ始まらねーよ!」
と叱ったりしています(笑)
野球って、そういうもの、これフツーですから。
上で野球を続けるなら、絶対に怒られますから、今のうちから多少の理不尽さには慣らしておかないと。
怒られて「なにくそー」と思える状態で中学に送りださないと、みんな辞めてしまいそうで怖いです。
バランスですね。
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