野球をするうえで声はとても大切な要素ですよね。
では具体的になぜ声って大事なのでしょうか?
私は声には5種類の声があると考えていて、それぞれに明確な目的があると思っています。
①気持ちを高める声
まずは自分の気持ちを高める声。アップで大声を出したり、守備で大声を出したり、試合前に円陣組んで大声出したりする、あれです。
大声を出すことで交感神経が活発に作用しアドレナリンが分泌!その結果、集中力が高まりますので、パフォーマンスに好影響が及ぼされます。
小学生の子供たちに、まず身に付けて欲しい声ですね。
②仲間を励ます声
次に仲間を激励する声。チームメイトに対し皆がプラス思考の言葉掛けをすることで、お互いが気持ち良くプレーできるようになります。
良いプレーがあればナイスプレーと声を掛け、声を掛けられた子は手をあげてそれに応える。ミスがあればドンマイ、次、次!と声を掛け、スマン、スマンと応える。
お互いがプラス思考の声掛けをし合うことで、前向きでチャレンジングなチーム文化を醸成でき、それが目に見えない力となってチームワークを発揮する経験を過去に何度もしてきました。逆に仲間のミスを批判したり(コーチがミスを叱るチームに多いです)、マイナスな発言が目立つチームには、チームワークによる目に見えない爆発力は生まれないと考えています。
③事前確認の声
事前確認の声とは、次のプレーに関連することをチーム全員で確認し、実際のプレーで慌てないようにするための野球の技術です。
簡単なところでは例えば守備。アウトカウントや打順、前の打席での打球方向の確認がそれに該当します。
例えば攻撃。1死2塁であれば、走塁にアウトカウントを確認したうえで、ピッチャーゴロとライナーはバック、三遊間は抜けてから、ライト方面はタッチアップ!とコーチャーやベンチから声を送ります。
野球のレベルが上がれば上がるほど、事前確認の内容も細かくなります。
環境面では風向き、太陽の位置、グランドコンディションなども、試合中に何度もしつこく確認すべきですね。
④インプレー中の声
インプレー中の声とは、一瞬、瞬間の声のこと。例えば、中継プレーでカットマンが球を呼ぶ、キャッチャーがカットマンの位置を指示出しするなど。タイミングを逃したり、声が小さいと何の意味もありません。例えば守備で相手ランナーが盗塁したとき、ベンチの控えメンバーが全員で『走った!』と言えば、味方捕手の送球が速まるかもしれません。野球の声で最も必要な声はこの声だと思います。
⑤野次、プレッシャーの声
野次は絶対にNGです。二小クラブでもし子供が野次を飛ばしたら、その場で厳しく指導します。ただ一方で、相手チームは指導者を含め野次を飛ばしてくる可能性は否めません。また直接的な野次ではなくても、ベンチで大人が大声を出し、間接的に二小の選手にプレッシャーを掛ける汚い指導は存在します(秋季大会で実際ありました)。その意味では野次も野球のうち。野次られることを前提に置き、対処方法を準備しておくことが賢いやり方です。
以上が声の種類ですが、重要なことは小学生の子供にどこまで求めますか?という点です。
私はまだ学童の指導経験が乏しいので確信はありませんが、低学年の子たちには①②は出来るようになって欲しいと思い指導しています。
ただ②は意外と難しいみたいですね。他人に声を掛けるのって、結構出来ないみたい。でもそこは頑張らせたいと思ってます。
あと③④に関しても、都度指導はしていますが、低学年で完璧に出来るようになることはほぼ無理という感覚です。あくまで高学年になって出来るようになるための下地作りとして、大切さを低学年のうちから教えておく程度の位置付けと考えています。
⑤については、小学生には難しかな。余程余裕のある子には求めますが、普通の子は自分のプレーでいっぱいいっぱいですからね。まあ、考え方みたいな部分は状況をみて教えてあげたいとは思っています。
つまり声を出せ!と闇雲に説教しても絶対に声は出るようにはならず、これらの声の種類をまずは理解した上で、今はどのような声を出せるようになればいいのか?そのためにはどんな練習プログラムを提供するばいいのか?そんな観点で、計画的な育成をすべき、というのが私の考えです。一度に全てを求めることはナンセンスだと思っています。
その意味で二小Cチームでは①②の完成をゴール設定し、今のところ①は合格だけど②は不合格というのが自己評価ですかね。
ただ一部の子は③④が出来ていたりと個人差もありますから、一概にダメとは言えませんが。
いずれにせよ、スタッフの皆さんと、『鳴かぬなら鳴かせてみよう子供達!』を合言葉に、いろんなプログラムを開発中ですので、きっと素晴らしい声が出るチームになっていくと私は確信してます!
鳴かぬなら殺してしまえ~
これだけは解せませんね\(//∇//)\
引き続き頑張ります!
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