監督に就任以来、私が一貫して子供たちに伝えてきたことです。
野球も人生もエラーそのものが悪いのではなく、エラーを前向きに受け止め諦めないことが大事だと思うからです。そのような資質を育んであげることが、今彼ら(彼女ら)に最も必要なことだと思っています。
そのためには、エラーをしたときに、「馬鹿野郎!」というような罵声を浴びせるのではなく、「OK!ナイストライ!」、「次だ、次!」と前向きな言葉を掛けてあげることで、前向きな意欲を引き出してあげることが肝要だと思います。罵声を浴びせると、現実から目をそむけ、言い訳をしたり、ふて腐れたり、思考停止になって工夫しなくなったり、逆効果な行動が見られることが一般的に感じます。
以下は我がチームにありがちな光景ですが、皆さんが監督だったらどうしますか?
例えばサードのD君。
サードゴロをファンブルした際、ボールを拾って1塁に投げれば簡単にアウトを取れるのに、エラーした瞬間に天を仰いで悔しがっている。悔しがる暇があれば、球拾って1塁に投げろよ!
例えば主将のM君。
1打席目にアウトになると、この世の終わりのような顔でベンチに戻ってきて、肩を落として涙目になっている。一流バッターでも10回中7回はアウトになるんだから、そんなに気にしないで次頑張ればいいじゃねーかよ。お前、キャプテンだろうが。しっかりしろよ!
例えばキャッチャーのS君。
パスボールをしたことがショックで、逸らしたボールを追いにいく足取りが異様に重い。そうこうしているうちにランナーはどんどん進塁。走者3塁の場合は漏れなく1点献上。1点が入るか入らないかという大切なプレーをチンタラやりやがって、やる気ねーなら帰れよ!
イライラしますねー(笑)
全員集めて説教しましょうか?
例えばこんな感じで。
「お前ら、試合に勝ちたくねえのかよ、勝ちたいんだったらもっと気合入れてやれよ!」
「だいたいM、お前はキャプテンでチームを引っ張る立場なのに、お前がそんなことでどうすんだ!だから勝てねーんだよ。悔しかったらちゃんとやれよ。打てなくたっていいからさあ、せめて声くらいはお前が一番出すべきじゃねーのか」
「おいS、お前は何度言ったら分るんだ。先週も同じことを言ったよな。何度も同じこと言わせんじゃねーよ。いいか、次同じことやったらレギュラー外すからな!」
ネット裏の保護者もこんなわが子を見てイライラしてますから、監督がこんな説教をすれば少しは気持ちがすっきりするかもしれませんね。
でも、上記の説教は逆効果だと思うので絶対にやりません!
(正確に言えば、やったこともありますが、あまり手応えがなかったのでやらないことにしてます)
基本的に、言えば言うほど、負のスパイラルに陥って悪循環になります。
たまたま気の強い子供たちばかりで、言えば言うほど食らいついてくるならやりますけど。
でも言えば言うほど、失敗を恐れてチャレンジしなくなったり、声が出なくなったするならば、このやり方は指導者の自己満足以外の何物でもないのではないでしょうか?
スポーツ心理学の科学的見地からも、上記のような指導方法はNGといわれています。心理学がどんだけよ、科学なんてあてにならないよね、という思いは一方で持ち続けたいと思っていますが、約10年間、この分野の勉強をしつつ、指導現場でいろいろと試した経験からすると、今の子供たち(高校生や大学生も含め)には、前向きな教示を与えた方が結果的にうまくいくというのが、私の考えです。
時に説教はしますが、それはあくまでスパイスであって、メインにしてはいけないと思ってます。
さらに自分がイラついたからとか、衝動的に切れるみたいな指導は一番最悪だと思うので、絶対にやらないように努めて参りたいと考えています。
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