2015年2月23日月曜日

【ミーティングメモ】集中について考える!

先週のミーティングは、みんなで集中について考えてみました。

試合中に子供たちへ「集中しろ!」と指示を出すことがありますが、あれはあまり効果がないと思ってます。

集中しろ!と言われても、集中の仕方が分かっていないから(≧∇≦)


ではどうすれば集中って出来るんだろう?
これが今回のミーティングのテーマ(^^)


僕たちの答えは、

今自分がやるべきことを具体的に考え意識すること!

となりました(^^)


打者であれば、

「ボールを最後までよく見てひっぱたこう!」

とか、

投手であれば、

「コースはいいから、とにかく低めへ投げよう!」

とか、

その目標設定の正しさはさておき、とにかく自分がやるべきことを出来るだけ具体的に考え、そこに意識をフォーカスしようぜという結論。

特にピンチやチャンスは、「何とかしなきゃ!」など、プレッシャーから余計なことばかり考えがちですので、そのような緊張する場面こそ、「具体的に」「フォーカス」することが大事になってくると思います。

あとは監督に言われて意識しているようではまだまだですから、自分なりのフォーカスポイントを自分で見つけて欲しいですね。

きっと的外れなことを考えてしまう子供も多いでしょうが、意識する習慣が大事だと思います。

そのうえで試合後に「あのときは何にフォーカスしたの?」など聞いてみて、

場合によっては「こんなフォーカスポイントもあるよ」とヒントを与えてあげれば良いかなとも思います。


ちなみに先週のミーティングでは、

「スクイズのサードランナーの時は何を意識する?」

「エンドランのサインが出たらどうする?」

「前進守備で守るときは何を意識する?」

など、場面に応じたフォーカスポイントをみんなで考えました。

ナイスな意見があれば、「それいいね〜」などと盛り上げ、チームナレッジとしてシェア。

 外野手の子が「一歩目に集中します!」と言ったので、

監督「それいいね〜!ちなみに一歩目を早くするためには、更にどこをフォーカスするよ?」

「例えば錦織圭やサッカーのキーパーは一歩目を早くするために、どこに集中しているんだろうね?」

みたいな(^^)

子供「ん〜、体の向き?インパクト?」

監督「お〜、すげえな、それが出来たら中学生レベル!いや、中学生でもそこまで意識出来てるヤツはほとんどいないぞ。錦織レベルだな(^^)」

とかまあ、合ってるかは知りませんが、そんなテキトーな事を言いながら(^^)

少しでも意識出来るように仕向けたいなと。

外野でバッターではなく、バッタに集中してしまう幼稚園児レベルの半端ない集中力の持ち主たち、こちらも必死デス(^^)

とまあ、そんな感じで、どこまで変わってくれるか、日々検証です。

おしまい…。





2015年2月20日金曜日

野球力指導アカデミー 正しい競争を学ぶ

一昨日の夜、野球力指導アカデミーの第1限は、米国スポーツ心理学博士布施努先生の講義でした。

今回のお題は「正しい競争を学ぶ」

競争とは何か?
競争を通じ何を学ばせたいか?





コーチは競争に対し、自分なりの哲学を持たなければならない…。

だそうです。


布施さん、毎度深すぎま〜す(ーー;)


でも指導者は、この哲学的な問いに対し、自分なりの答えを持てと!


当たり前ですが、スポーツとは競争。競争とは勝ち負けを決めるシンプルなもの。

でもそのシンプルさとは裏腹に、競争の過程、競争の結果に僕らの心は複雑に揺れ動く。そこから何を教えていくのか?



講義内容にかなり影響されまくりですが、私の考えをまとめてみます。



①感情コントロール
レギュラー争いに負けた。
三振、エラーでチームに迷惑をかけた。
監督に怒られた。
チームが負けてばかり。
審判のせいで負けた。
野球をやめたい、逃げたい。
相手をなめて油断したら負けた。
本番で緊張し力を発揮出来なかった。

これらは全て競争があるが故。競争があるから凹み、競争があるからこそ乗り越えられる。競争を通じ自分の感情をコントロールする方法を学ぶ。



②自立
同じような話ですが、負けやミスを他人のせいにしない、自分の弱さを受け入れる、勝つために自分から動く、自分の言動に責任を持つ、そんな資質も競争の中で高めるべきもの。



③人間関係
仲間を気遣う、仲間を助ける、リーダーシップ、フォロワーシップ、意見衝突、自己犠牲、協調、先輩後輩の関係、コーチとの関係、親との関係、チームという組織の中の自分の役割、個人と組織のジレンマ、自己主張。チームスポーツである以上、仲間との競争、相手チームとの競争がある。全ては人間関係の学びへと繋がる。



④ゴールセッティング
ライバルに勝つために、試合に勝つために、自分に勝つために…今自分に出来ることは何かを考える力。競争に勝つために、小さなゴールセッティングを自分で出来る力。



⑤問題解決力
小さなゴールセッティングとその達成の積み重ね、それがすなわち自信の根源。オレはなんとかなる!という根拠なき自信を自己効力感と言うらしい。競争の中で、自ら課題を見つけ問題解決を積み重ねてきた経験の賜物が自信。監督や親が直ぐに結果を求め、答えを与える環境はマイナス。



これらをスポーツ心理学ではライフスキルと呼ぶそうです。



学校が正しい答えを教え込む場であるならば、スポーツは複雑な実社会を生き抜くためのライフスキルを学ぶ場。


コーチの役割は技術を教えることだけではなく、将来に繋がるライフスキルを身につけさせてあげること。


布施先生の教えです。

自分は出来ていない…(≧∇≦)



考えてみれば、僕らが生きる資本主義社会は、法律というルールの中で、金儲けを競争をする場。金を稼ぐという目的のために毎日仕事をしています。そして金以外の価値観も同時に考え、最終的な人生のゴールは「幸せ」になること。

幸せの価値観は人それぞれでいい。

でもライフスキルが身についていなければ、幸せにはなれない。

挨拶、礼儀、整理整頓、協調性、思いやりは、日本人としての基本的なライフスキルであり、少年野球はそれを大切にしてきた。こんな時代だからこそ、この伝統はこれからもむしろ受け継いでいかなければならない価値観。でもやり方には問題も多い。押し付け、教えつけ、受け身、考えない子供たち。


社会規範が画一的で、逃げ場も少なく、国民が皆ハングリーな時代はそれで良かった。

でも社会規範が複雑で何が正しいか分からない時代、

逃げ場も多く自立して自分で道を切り開いていかねばならない時代、

自分の価値観を持ち、それを規範に自信を持って生き抜いていかねばならない時代、

昔に比べこれからの世の中は、人との関わり方も、自分との向き合い方も、どんどん難しくなる。

挨拶しろ!帽子とれ!元気出せ!早く並べ!それはそれで、必要な面もあるし、別にやればいいと思う。

でもそれがライフスキル教育の全てのような野球指導には、大いに疑問を持つべき。


競争の中から、何を学ばせたいか。野球を通じてどんな資質を身につけさせたいのか?


頭を柔らかくして、考えていかなければならないと思う。




まとめ…。



スポーツにおける競争とは、

ライフスキルを磨くための手段なんだと学びました。


競争に勝つことは真のゴールではない。でも本気で競争に勝つことを目指さなければ真のゴールには至らない。だから本気で勝つことを目指す…。


大会で優勝し名誉を手に入れることだけがゴールである指導は違う。逆に大会で優勝を目指さず、ただ楽しむだけの指導も違う。


勝つことに拘り、でもそのプロセスから人としての成長を促すことを最優先に考えられる指導。そして今の時代に必要な教育とは何かを常に考えること。それが目指すべき姿ではないかと考えます。無論、故障を予防し、フェアプレーで戦うことが前提。



そして一番大事なこと。難しいこと。



それはライフスキルを身につけさせるための指導スキルを高めること…。

教え込めば身につくのか?言えばやるのか?そんな簡単ではない。

褒めればやるのか?叱ればやるのか?どっちがいいのか?そんな二元論の議論はナンセンスだ。

子供たちには本来、自分達でライフスキルを高めていくパワーが宿っている。その芽を多くの指導者が潰している。でもそれを引き出している指導者もいる。スポーツの指導は本当に難しいです。きっと分かっているようで何も分かっていない。最近は結果を求めるが故、本質を見失いかけていないか?

日々感じ、日々あらためていかねばならないと思う。

2015年2月18日水曜日

野球力指導アカデミー 野球人口の減少について



今日は野球力指導アカデミーで筑波大川村先生の講義を受けてきました。その中で、野球人口の減少について問題提起がありましたので、一部ではありますが触れさせて頂きたいと思います。



⚫︎少年野球人口の現状
少年野球人口の減少スピードは、少子化による子供の減少率をはるかに上回っているとのこと。他方、サッカーは微増ではあるものの年1%で増えている。この実態を野球人は受け止める必要がある。

→先日、息子の小学校でマラソン大会がありました。残念なことに、上位はサッカーの子が独占。確かに全体の子供の数も少なく驚きましたが、その少ない分母の中で野球チームの子が全く目立たない現実を目の当たりにし、我々の努力不足を反省させられました。この状況を何とか打開していかねばなりません!

⚫︎野球界は底辺の拡大が苦手
これまでは黙っていても子供が野球チームに入ってきたため、総じて子供の増やし方を分からないチームが多い。サッカーは幼稚園から子供を囲っているが、野球は完全に後手に回っている。野球界は今までの成功体験をリセットすべき。幼稚園児から野球に親しませる取り組みがキーポイント。

→うちの地域も、まさにその通りで、幼稚園児のうちからサッカーをやっている子が多いため、小学生になる頃にはみんなサッカーのユニフォームを着ています。

⚫︎野球はルールが難しい
サッカーに比べて、野球はルールの壁が大きい。ゆえに簡易な野球的ゲームを考え、初心者でも楽しめる試合を川村先生は開発している。工夫次第で、野球を楽しさを教えることは可能。

→ティーボール形式のゲームをいくつか教えて頂きました。今週、まさに幼稚園児から小3までを集めて、ティーボール野球教室を開催するので、さっそくやってみたいと思います。


少子化、少子化とみんな言いますが、それ以上に野球人口が減っている現状は、やはり重く受け止めなければなりません。毎月ティーボール野球教室を開催していますが、野球という競技そのものの魅力は永久に不滅だと実感しています。子供たちは本当に楽しそうにグランドを駆け回っていますから。単なる我々の努力不足…。やり方次第では、いくらでも野球人口を増やすことは出来るはず。

繰り返しになりますが、この現状をなんとかしなければなりません。まだ道半ばではありますが、もっと頭を柔らかくして、いろいろな方法で子供を増やしていきたいと思います。