2012年1月17日火曜日

野球の歴史

今日は野球の歴史について、考えてみたいと思います。

というのも、野球道、根性野球、スパルタ野球みたいなものって、最近は良くないと言われがちだけど、昔はそれが正しかったわけですよね。

古い考え方は良くない!と一刀両断するのは簡単だけど、それじゃあまりに先人に失礼(^ ^)

その生い立ちを知り、その良さを知り、その上で今の時代に合った指導の在り方を考えることが正しいプロセスだと思うんです。

桑田さんのパクリ?

ですね(^ ^)

まあ、そこはいいでしょう。そんなわけで野球の歴史を紐解いてみます。

(ご参考)桑田さんの論文はこちらです↓
http://www.waseda.jp/sem-hirata/5009A307_abs.pdf


さて本題です。

野球が日本に伝来したのは、明治初頭とのこと。

伝来元のアメリカでは、野球はあくまでスポーツ、すなわち人格形成の手段でもなければ教育の一環でもない、単に楽しむものでした。

恐らく伝来当初は、日本人も純粋にプレーを楽しんでいたと思います。

その流れを変えたのが、明治19年に創設された一高ベースボール会です。一高とは、今の東大教養学部の前進で、野球を「遊技」から「体育」へ昇華させたと言われています。

そもそも学校教育の体育とは公権力が始めたもので、国家が近代化するにあたり必要な人材を育成する手段として行われていました。国家の近代化とは富国強兵、すなわち軍事力の強化です。

その方法論として、武士道という概念が持ち込まれたのだとか。具体的に言うと、武家社会にあったご恩と奉公、「お上」は絶対という考え方が持ち込まれた。

悪い見方をすれば、軍国主義の為政者が、本来の崇高な武士道精神を捻じ曲げて、都合良く武士道の精神を悪用したとも解釈できます。

まあ、その真相の是非はさておき、事実として当時の一高野球部は、そのような時代背景の中で生まれ、良くも悪くも日本の精神野球の原形が一高により形成されたようです。

一高の練習。

素手、素足、空スネでノックを受け、雨、雪関係なく練習をする。ボールは血で染まり、右手が負傷すれば左手を使い、足が負傷すれば足を引きずりながら敢然と練習を行う。心身共に耐えられなくなるまで練習に励むことが人生の修行であり、人格形成なり!

無理、無理!

ない、ない〜!

私には耐えられません(^ ^)

そんな一高ですが、明治29年の、とある出来事で一躍メジャーの舞台に躍り出ます。

それは横浜在住の米国人チームとの一戦です。実は一高は再三試合を申し込んでいたようなのですが、完全に舐められていて取り合って貰えなかったらしいのです。ただこの年にようやくそれが実現、そして400人超の大観衆の中、29対4で何と一高が勝利を収めたのです。

試合の結果は全国紙を通じて全国へ広まり、当時幕末以来の治外法権に苦虫を噛んでいた国民は狂喜乱舞!この一大快挙は国民の心をわしづかみにすると同時に、野球という競技を一気に全国へ広めるきっかけとなったようです。

今なお、日本全国に野球が普及している最初のきっかけは、アメリカへの反骨心だったんですね(^_^;)

こうなると一高はヒーローですよ。一高式の練習方法を皆がマネるのも時間の問題。一高野球とは、『根性を鍛え、魂を修養する』という大和魂の精神であり、これが『野球道』の基礎、日本野球のデファクトスタンダードになったわけです。

つまり、我が国は一高が強かったことにより、野球道が全国に普及するバックボーンが形成されたといっても過言ではありません。

ちなみに若干話は逸れますが、我が母校も野球部の歴史は古く、明治18年に『慶應倶楽部』という名称で産声をあげています。それから18年後の明治36年には、最初の早慶戦が開催されています。ただ一高天下の球界においては、二流同士の試合と評価され、衆目の目を惹くものではなかったようです。もし西欧好きで独立自尊の慶應が最強だったら。。野球の歴史は変わってかもしれません(^ ^)

まあ、タラレバ(レバタラ?)は置いておいて、実はこの早慶戦も、後に「野球道」を全国へ普及させるドライバーになったんです。

それは大正8年に日本初の専任監督に就任した飛田穂州先生(早稲田の監督)の存在です。

早慶戦(正しくは慶早戦だ!)の話をすると、話が長くなりそうなので、今日のところは一旦ここで切ります。。

続きはまた後日に(^ ^)

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2 件のコメント:

  1. 歴史の先生みたいな文章ですね(笑)ホントにお上手です。
    続きが楽しみすぎます!

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  2. 歴史の先生?恐れ多いですよ。
    学校の歴史の勉強はさぼってたのに、野球の歴史の話になると、本にかじりつき、なぜか頭にもスッと入ってくる(笑)気持ちの問題って恐ろしい。。。

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