2014年10月22日水曜日

少年野球のランナーコーチャー指導

小学生はランナーコーチャーが苦手な子が多いですね。

コーチャーの重要性は耳タコなほど聞かされながらも、自信がなく中途半端だったり。そもそも具体的なやり方を知らないのかな?とも思います。

うちのチームも例外ではありません(^^;;

言い訳ですが、ついついコーチャーの指導は後回しになってしまいます。それが原因でしょう。

そんなわけで、気を取り直して、今日はコーチャーの指導方法をまじめに考えてみたいと思います。

対象は高学年です。

【まずは意識付け】

子供たちは耳タコかもしれませんが、やはりまずはコーチャーの大切さを説くところからでしょう(^^)

『コーチャーとはどんな役割なんだろう? 高学年ともなれば1点が勝敗を分ける試合が沢山あるよね。その中で走塁ミスは本当に痛い。コーチャーは走者がミスをしないように助けてあげる人。コーチャーの指示ひとつで勝敗が決まることだってあるんだ。とても大切なポジションだ。』

セオリー通りですが、まずはこんな話から(^^)

【一番大事なこと】

コーチャーを上手く出来ない理由のひとつに準備不足がある。なぜ準備不足になるかと言うと、準備の大切さを分かっていないことと、何を準備すれば良いかが分かっていないこと。

逆に言えば、それを覚えてしまえば、上手くコーチャーが出来るようになる。一番大事な準備の方法をひとつずつ覚えていこう。

【コーチャーの準備とは?】

①野手の守備力をチェック
野手の守備力をシートノックやイニング間練習などで観察。特に外野の守備力と一塁手の肩、キャッチャーの肩は要チェック。牽制のうまさも頭に入れておきたい。隙をつくための準備。

②立ち位置
ケースに応じたコーチャーボックス内の立ち位置を覚える。守備にポジショニングがあるのと同じで、コーチャーにもポジショニングがある。指示をランナーに伝わりやすくするための準備。

③サイン確認
ベンチのサインは必ず確認。サードランナーがいる時は、ゴロGOか、ストップ(判断)かを事前にベンチに確認。素早く指示を出すための準備。

④野手のポジショニングの確認
ケースごとに野手のポジショニングを確認。これも素早く指示を出すための準備。

⑤プレー前の声かけ
アウトカウントの確認、外野のポジションの指示、ケースに応じた想定プレーの確認(ライナーバック、フライハーフウェイね、三遊間は抜けてからよ等)。ケース毎のお決まりのフレーズをチームで決めて、紙に書き出して丸暗記。判断を早くするための準備。

⑥第1リードの修正
ベースからの距離、塁線に対しオンラインか、後ろからかなどを指示。効率的な走塁をするための準備。

⑦第2リードの修正
第2リードの大きさやタイミングが不適切な場合は修正の指示。同じく効率的な走塁をするための準備。


⑧二遊間の位置を指示
走者2塁のケースは、ショート後ろ!セカンド近いよ!ショート入った!開いた、開いた!など。お決まりフレーズを決めて丸暗記。牽制のための準備、効率的な走塁をするための準備。


若干細か過ぎるように感じる方もいるかもしれませんが、子供は具体的に(細かく)教えて貰った方が出来るようになるし、センスの良い子は実際に出来てますね。個人差はありますけど(^^;;


【瞬間的な指示出しの種類】

準備の次は、ピッチャーが球を投げた後、バッターが球を打った後などのプレー中の瞬間的な指示。

子供は瞬間的な指示出しが一番苦手(≧∇≦)。迷って指示のタイミングを逸することが多いです。

これは先ほどの準備をしっかりやることと、経験を積むことで高めていくしかないと思ってます。中途半端な指示は怒りがちですが、怒り過ぎると更に臆病になる子は、我慢して変わるのを待ってあげた方がいいかな。このあたりのバランスが一番難しいです。

以下、瞬間的な指示の種類をまとめてみます。

①牽制バックの声
牽制がきたら、大きな声で、バック!と叫ぶ。

②パスボールの判断の声
GOなのか、ストップなのか。もちろん最後は走者の判断が優先されるべきだが、コーチャーも指示を出すことで走者をサポート。

③打球判断の声
フライはタッチアップ、ハーフウェイ、ゴーの指示。
ライナーはバックの指示。
ゴロはゴー、ストップの指示。

④進塁要否の指示
1塁悪送球で2塁を狙う、2塁ベースを回る、3塁ベースを回る。オーバーラン、駆け抜け、出るな!進塁要否を走者が自己判断出来ない状況(死角など)があるので、コーチャーがサポートしてあげる。

⑤スライディングの指示
スライディングの要否判断をしたうえで、身体全体でスライディングの方向を指示。チームとして、左右、正面などの指示動作を決めておく。

ざっとこんな感じでしょうか。

こちらも準備と同じで、出来るだけ分解して具体的に指導してあげることがポイントかなと思ってます。結果論的に後付けで断片的に怒るだけでは、再現性が低くなるので、体系的、具体的に事前に教えておくことが肝要かと思います。


【習得のためのアプローチ】

まずは座学で時間をかけて説明。

そのうえで1死2塁のケースバッティングなどを繰り返しやり、グランドで反復。練習試合でも実践。

当然にミスは出るでしょうが、座学で聞いたことがあれば、ミスした時に自分で原因に気づくことが出来るはず。これがとても重要。ミスしたあとに、自分からヤバイ!という顔をすれば分かっている証拠ですね。その場合は、いちいち説教しなくても、自分から修正しようと試みるはずです。ただミスをすると諦める子もいるので、励ましたり、叱ったりしながら、上手く前を向かせる必要がありますね。ここがやはり一番難しいです。


【まとめ】

コーチャーを知ると走塁が上手くなる。

走塁が上手くなると野球が楽しくなる。

だからコーチャーを一生懸命勉強しよう。

事前準備とは、

守備においても同じことが言えるよね。

つまり野球とは、間の時間にいかに準備出来るかで結果が変わるスポーツなんだ。

こんな感じで、引き続き、根気良く指導していきたいと思います。

長い道のりデス(≧∇≦)

2 件のコメント:

  1. ベストドリーム2014年10月27日 11:36

    特に低学年から中学年くらいの子たちはきちんと声かけ、指示できている子がいたり、コーチャーズボックスに立っていてもよそ見したり、下を向いている子がいたりで、今から高学年、中学、高校にあがった時の為に、根気強く指導していかないといけませんね。

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  2. ベストドリームさん
    コメントありがとうございます。また返信が遅くなりましたことをお詫びいたします。コーチャーは基本を教えずにとりあえずやらせることが多いですが、基本を教え、経験を積ませれば、小学生でもしっかり出来るようになると思ってます。目の前の勝敗には直接関係なくても、将来のための学童のうちから、その大切さだけでも教えてあげたいと思っています。おっしゃるとおり根気が必要ですね(涙)。うちも全然まだまだです。。。

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